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2020年度 2学期始業式 高校校長 訓話

おはようございます。2学期の始業式にあたり話をします。
世界的なコロナウィルスの蔓延による感染症拡大の影響で、これまで我々誰もが経験したこともないような大変な1学期の期間を経て、束の間の夏期休暇期間、そして8月後半の特別授業期間が過ぎていきました。

大変な情勢が続く中ではありましたが、皆さんは充実した夏を過ごすことができたでしょうか? 1学期の終業式でお話しした大切な「原点」を少しでも意識の片隅において行動することができたでしょうか? 一人ひとり様々な手ごたえや、場合によってはもっとこうすればよかった…という後悔など、思い思いの感覚を抱いていることだと思います。

しかし1秒でも過ぎればその時間は「過去」です。反省は必要ですが、皆さんの熱いエネルギーは、これからいかようにも変えられる「未来」に注いでください。そもそも暑い夏はまだ終わっていません。2020年の夏を人生のターニングポイントにするチャンスはまだまだあります。今日のような始業式という節目はいいきっかけだと思います。これまでの生活を振り返り、そしてしっかりと「未来」を見据えて、自身にとって有意義なPMTMを描いてください。

さて今日からスタートした2学期は、動きのある学期です。体育祭や研修旅行など、社会情勢を踏まえながら、須磨学園の「学びを止めない」の方針をできる限り学校行事にも反映させていきます。もちろん全員が感染症対策や体調管理を万全に行うということが前提ですが、確実に1学期よりも動きが出てくる学期となると思います。

様々な動きのある中で、有意義な、地に足のついた行動を続けていくときに大切なことは『音』であると思います。人は『音』や『声』によって大きな感動を得ます。音が私たちの聴覚を通してもたらす影響は非常に大きいものがあるのです。
赤ちゃんや幼児がよく、ママ・パパ・バアちゃん・ジイちゃん…の順に好き…みたいに意思表示をするのは、自分の名前を呼ぶ声かけの数、つまり『音』による影響が大きいそうです。
あるいは皆さんの思い出に残る感動のシーンには、音楽やある人の言葉・声、つまりそのシーンを彩る『音』が伴っているのではないでしょうか?
このように『音』の影響を大きく受ける我々の性質を考えると、普段耳にする音や声がどのようなものであるかということは、私たちの基本的な意識の構築にとって非常に大切なことです。ぜひ皆さんの教室を、部活動を、そして学校全体を、前向きな『音』や『声』であふれる空間にしてください。「コロナの影響で、あれができない、これができない」ではなくて、「この状況下でもあれができる、これならできる、何ができるか考えよう」…そんな前向きな声であふれる空間を全員でつくり上げてください。

皆さんが前向きな『音』に裏打ちされた前向きな姿勢でいることができれば、このコロナの状況下においても須磨学園は力強く歩み続けられると思います。「学びを止めない」、そして「コロナに負けない」、引き続きこの二つの悲願を目指して全員で前向きな『音』を奏でましょう。

2020年9月1日 高校校長 堀井 雅幸